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【大名倒産 上】利息が収入より高い不良債権の後を継いだ四男の物語【浅田次郎】

『大名倒産 上』表紙

小説『大名倒産 上(浅田次郎 著)』の感想レビュー。
親父が描いた計画倒産を阻止して国を復興させよ!

もくじ

あらすじ

260年間に貯めに貯めた借金25万両。
歳入は年間1万両にたいして、
利息は年間3万両。

絶望的な状況に、計画倒産を企画し、実行するために隠し金をシコシコ貯める隠居した父にして先代藩主。

そんな父に対して息子たちは・・・

長男→財政状況を知り胃潰瘍になって死亡
次男→藩主になるには政治力が無さすぎる
三男→病弱

そんなこんなで、何も知らずに藩主になった四男は、お家の状況に絶望する。
それでもお家をつぶしてなるものか!
と、父の息がかかった家臣たちとぶつかりながら借金の返済を目指すが・・・

もくじについて

読む前にパラパラっともくじを見る癖があります。
もくじを見ればおおよその展開がわかるってもんよ!
中にはもくじが少なすぎてもくじがもくじしてない場合もあるけどね・・・

さて、本作大名行列は、十七項+αもあるもくじ。
これを見れば物語の展開が予測できるよね。
さてさて、どんなもんか・・・
※全部乗せちゃいます。どんな物語か想像してみてね

もくじ

・前口上

・和泉守殿下城差留之事情
 いずみのかみどのげじょうさしとめのじじょう

・十二年前過日之追懐
 じゅうにねんぜんすぎにしおもいで

・越後丹生山松平家縁起
 えちごにぶやままつだいらけえんぎ 

・悠悠閑閑無暦日
 ゆうゆうかんかんれきじつなし

・冷水一椀百万石
 ひやみずひとわんひゃくまんごく

・中屋敷御倉内之有様
 なかやしきおくらうちのありさま

・本郷元町九尺二間裏長屋
 ほんごうもとまちくしゃくにけんうらながや

・一狐裘三十年
 いっこきゅうさんじゅうねん

・嫁取手形五百両
 よめとりてがたごひゃくりょう

・道中百里五泊七日
 どうちゅうひゃくりごはくなのか

・御黒書院就封之儀
 おくろしょいんしゅうほうのぎ

・会津道中御本陣憂患
 あいづどうちゅうほんじんのうれい

・和泉守殿初之国入
 いずみのかみどのはつのくにいり

・難攻不落天下之要害
 なんこうふらくてんかのようがい

・御不在中江戸表之様子
 ごふざいちゅうえどおもてのようす

・北之丸御重役会議
 きたのまるごじゅうやくひょうじょう

・御領分錦繍之彩
 ごりょうぶんきんしゅうのいろどり

もくじがもくじを成してねぇ!
立札っぽく作っていて、作品の雰囲気は出てるんだけどね。
なお、本文もゴリゴリ漢字が出てきて読むスピードが落ちるのであった。

感想

江戸時代末期って藩の貧富の差って激しかったのかな?
貧乏藩をテーマにした作品って多い気がする。

オススメ映画
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オススメ小説
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藩を手に入れた初代は優秀だけど、平和な時代で世襲を続けて約260年・・・
ポンコツにポンコツを重ねた負債だけが引き継がれる。

サムライ特有の、
察して文化と見栄の文化。
理解できないんだよなぁ・・・

貧乏神の登場でファンタジー要素も出てきて・・・

上巻は、主人公小四郎が藩主になってから、
生まれて初めて江戸から自分の藩に帰省するところまで。

今のところ節約に節約で、出ていくお金を減らしているだけ。
革新的な収入源の確保や、
借金返済プランは下巻のお楽しみだ!

実際に起きたこと?と思いきや、
『越後丹生山藩』は架空の藩らしですよ。

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