田舎道を走っていると、たまに牛糞の臭いがすることがある---。
たまに嗅ぐから臭いのかな?
慣れていても臭いのかな?
そんな牛糞の臭いが解決できるとしたらどうします?
さらに、ロケットを飛ばす燃料にもなるっていう可能性だってあるんだから。
牛糞を燃料に宇宙へロケットを飛ばす。
ギャグのようなホントの話。
牛糞からバイオメタンを製造せよ
「ロケット燃料となるバイオガスを作る」という一見、突拍子もないアイデアを生んだのは、東京理科大学発のベンチャー企業SPACE WALKER(スペースウォーカー)が直面した、ある課題だった。
SPACE WALKERは、再利用型のロケットを開発している。
採用されているメタンエンジンは、燃料となる液化天然ガス(LNG)にメタン以外の不純物が多く含まれていると、腐食してしまい、機体の再利用ができなくなる恐れがある。
そのため、一般に供給されているものよりもメタンの純度が高いLNGを使用しなければならない。
ところが、現在日本は海外から高純度のLNGを輸入していないため、メタンの純度が高いLNGを入手する方法は2つ。
一般的なLNGを一度、気化させて不純物を除去し、再び液化して使用するか、高純度のメタンを製造するかのどちらかだ。
LNGを高純度化できる設備を持つガス会社は限られている。
再液化して純度を上げたメタンガスを使うには、都内のガス会社から購入しなければならない。
そこで、SPACE WALKERは燃料を道内で調達できないかと考えていたところ、牛糞から高純度の液化バイオメタンを製造して、燃料として使うアイデアが浮んだ。
どうにか実現できないかと、道内の産業ガス市場において高いシェアを占めるエア・ウォーター北海道に相談を持ちかけたのだという。エア・ウォーター北海道はSPACE WALKERの要望に応え、共同で牛糞バイオメタンの実用化に向けて開発を進めている。
今まで使えなかったものが科学技術の向上によって有益なものに生まれ変わる。
面白いよな~