短編小説群『#真相をお話しします（結城真一郎 著）』の感想レビュー。
日常に潜む、どんでん返し系の短編五作。
もくじ
惨者面談
家庭教師の母子面談に行ったら、なんか違和感が・・・
母親はこちらを探るように立ち回るし、子供も挙動不審。
これはいったい・・・
ネタばれだけど、母親が依頼してきた人と違う人だった！
それは読者も早い段階で気づいていたと思う。
警察に通報して一件落着。
のあとにもう一捻りあるのだ。
なるほど、こんな短編集なのね。
ヤリモク
マッチングアプリで自分の娘に似た子とパパ活を繰り返す主人公。
今回も、目当ての子とうまくいきそうだったけれど、実は美人局で・・・
やけに上手くいきすぎると思ったら美人局。
娘と同じ容姿ばかり狙うとはとんだ変態親父だぜ！
天罰が下ったか？
と思いきや、娘を思う愛情から出た父親の行動だったのだ・・・！
これが一番好きかも。
パンドラ
自分には隠し子がいる（かもしれない）。
それは、十数年前、とある女性に精子提供をしたことがあるのだ。
その娘から連絡が来て、今日会うことになった。
自分はどんな顔をして会えばいいのか・・・
精子提供を受けた意味とは？
そこで判明する、とある遺伝情報。
そうなると、自分の娘との血縁関係って・・・あれれ？
最後の方がよくわからなくて、数ページ読み戻ってしまった。
三角奸計
俺の婚約者が浮気してるんだよ！
ゆるせねぇ、今から罰を与えに行く！
テレビ電話先で友人が息巻く。
写真を見せてもらうと、この女性って・・・
おいおい、自分の彼女が友人の婚約者じゃねーか！
やべぇよやべぇよ・・・
そんな展開。
＃拡散希望
離島で暮らす子供は僕たち四人だけ。
子供が四人しかいない島で、僕らは「YouTuber」になることにした。
でも、ある事件を境に島のひとたちがよそよそしくなっていって・・・
離島エンタメ。
現在進行形でこういう親はいるのかもしれない。
赤ちゃん系で特に。
