小説『『アリス・ミラー城』殺人事件(北山猛邦 著)』の感想レビュー。
この世界を環境汚染から救いたいんだ!
あらすじ
『アリス・ミラー』があります。
という触れ込みがあり、
『アリス・ミラー』が欲しい!
各々のクライアントに依頼され、八人の探偵が江利カ島にあるアリス・ミラー城に集まった。
家主も知らない『アリス・ミラー』はこの城の中にあるらしい。
数日、自由に探して良いということで探偵たちは『アリス・ミラー』の捜索をはじめるが、
廊下が歪んでいたり、
ドアが異常に多い部屋、
鏡が沢山ある部屋、
など、城の作りは不可解なものだった。
そんな中、一人の探偵が殺されてしまう。
状況は密室、顔は硫酸で溶かされているというむごたらしいものだった。
そして、遊戯室にあったチェスボードから駒が一つ消えていた・・・
その後も殺人は続き、チェスボードからどんどん駒が減っていく。
犯人は一体・・・
感想
どの殺人も難解すぎた・・・
なんでそこまで難しくするのよ?
って思っていたら、推理するために集まってくる探偵を誘い込むための罠だった。
探偵は単独で現場を検証したい癖があるようで・・・
誘蛾灯に誘われるように各個撃破されていく探偵たち。
そして、衝撃のオチ。
意味不明だったので冒頭を少し読み直す羽目に。
うーん、理解できないことは無いけど・・・
古加寺は最後になんで犯人だって決めつけて襲い掛かってきたんだろう?
不思議の国のアリスを知っていればもっと楽しめたのかな?
個人的には腑に落ちない方が多かった。
読んでいて、気づいた人はどれくらいいるのだろうか?
動機も規模が大きすぎてピンとこなかったしさぁ
動機
過激派のナチュラリストってこういう思想になるのかい?
人間は工業製品に手を出し、酸性雨を降らせるようになった。
それにより酸性雨がふり環境汚染が深刻化した。
特に江利カ島は環境汚染の程度が強い。
酸性雨にやられた島を見ましたか?
森は土が酸性になり、木々が育ちません。
湖は酸性が強くて魚が住むことができません。
自然に悪影響を与える人間は減らさなければなりません!
幸いにして人体はアルカリ性。
酸性はアルカリ性で中和できる。
手始めに、今回集まった全員を殺して、
バラバラにして島中に蒔いて、島を浄化できることを証明してみせます。
人間も減らせるし一石二鳥!!
犯人には同じ思想の仲間がいるらしく、
人間で酸性を中和できるかの実験も兼ねているらしい。
とんでもない動機だったぜ・・・