小説『兇人邸の殺人(今村昌弘 著)』の感想レビュー。
あらすじ
『魔眼の匣の殺人』から数ヶ月後---。
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子が突然の依頼で連れて行かれた先は、“生ける廃墟”として人気を博す地方テーマパークだった。
園内にそびえる異様な建物「兇人邸」に、比留子たちが追う班目機関の研究成果が隠されているという。
深夜、依頼主たちとともに兇人邸に潜入した二人を、“異形の存在”による無慈悲な殺戮が待ち受けていた。
感想
シリーズ第三段は、遊園地!?
廃墟をテーマにしているけど、生きている遊園地の一施設『兇人邸』に訪れる面々。
いつでも脱出可能なんだけれど、なぜかクローズドサークル化してしまう。
それはなぜか?
→『兇人邸』に住んでいるフィジカルモンスターを外に解き放たないため。
本シリーズも三冊目だけれど、全部クローズドサークルになってる。
一作目はゾンビで、
二作目は橋が落とされて陸の孤島に、
三作目は自分たちから進んで。
面白い設定だと思った。
兇人邸は本館と別館に分かれていて、モンスターの住居は別館。
紫外線に弱く、日が出ている間は本館にやってくることはない。
なので脱出は容易かと思いきや、初日に出入り口を開ける電子キーを持っている人間がモンスターに別館に連れ去られて殺されてしまった。
他にも跳ね橋のロックを壊して脱出することはできるけれど、そうすると兇人邸と外界が橋で繋がってしまい、モンスターが外に出てしまう。
なので、電子キーを回収してなんとか脱出できないか・・・
という展開。
さらに、モンスター以外にも殺人をしている裏切者がいて・・・
モンスターも班目機関の研究の一環で誕生した生物。
二巻の預言関係も班目機関と関係しているっぽいね。
兇人邸滞在は三日間。
モンスターの襲撃は二回なれど、被害甚大。
研究結果を奪いに来たのに、こんなの居るなんて聞いてないよ~状態。
モンスターを出し抜いてカギを手に入れて脱出できるのか?
裏切者は一体誰なのか?
複数の状況が入り混じったミステリー小説!