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【飲茶】【飲茶の最強!のニーチェ】今までの哲学体系への否定、黒哲学の雄、反逆者ニーチェの入門書

『飲茶の最強!のニーチェ(飲茶 著)』の感想、レビュー

もくじ

あらすじ

『本質』を問う哲学ではなく、『現実』を問うことにに意味を見出す哲学界の異端児、反逆者ニーチェ。
「神は死んだ!」「奴隷道徳!」「力への意思!」「超人思想!」「永劫回帰!」パワーワード満載で一度は聞いたことがあるニーチェの言葉。
そんなニーチェのことを対話形式で解説する「最強」の一冊!

はじめに

自分がナルホド~と思ったことを序盤部分のみ抜粋して紹介します。

第1章 哲学ってなに?

ニーチェの説明に入る前に、哲学とはなんぞや?の話。
哲学には『白哲学』と『黒哲学』というのがあって、ニーチェは黒哲学に属する。
哲学素人の僕でもわかりやすい説明!
※白黒哲学は飲茶先生オリジナルの言葉です。

白哲学

=本質哲学
モノを超えた存在について考える学問
「物質を超えたもの」、例えば「意味」とか「価値」とか「善悪」とか。
「見たり触れたりできない物質じゃないもの」にたいしての哲学を指す。

例としては、
「愛について」とか、
「幸せについて」とか、
「正義について」とか。

黒哲学

=実存哲学(現実存在哲学)
白哲学が『本質』にたいして哲学するのに対して、
黒哲学は『現実に存在する』ものにたいして哲学する

ニーチェ「今までの哲学者って、本質とか、意味とか『非現実的な存在』のことばっか考えてきたよなw
そういうの不毛だし、もうやめよーぜ!
これからの哲学は、ちゃんと地に足つけて『現実の存在』に目を向けて考えていこうよ」

第2章 人生に意味はないってホント?

背後世界

30歳ならこうあるべき!
理想の愛、理想の結婚!
これができれば偉い!

様々な価値観が世の中には蔓延している。
そもそも、価値観ってなんだろう?

あるOLが背負っている価値観
・スマートな体型を維持するのが良い
・20代のうちに恋愛結婚するのが良い
・20~30代のうちに子供を産むのが良い
・やりがいのある仕事につくのが良い

こういう価値観があるよね。

こういった外部から押し付けられた価値観のことを
社会的価値観(=背後世界)とニーチェは定義した。

僕もな、30歳超えたら
会社の中堅社員で、
部下に頼られてて、
結婚して、
子供も居て、
そろそろマイホームの計画なんか立てているんだろうなぁ

なんて価値観があったよ。
現実?三か月前に仕事辞めた無職だよ!

第3章 道徳なんて弱者のたわごと?

奴隷道徳

ユダヤ教には復讐の神が居た
→奴隷にされて200年たっても助けにきてくれない
→なんで?いや、神様よ!これにも意味があるのですね!?
→私たちを迫害している人々は、なんて暴力的で醜い人たちなんだろう!きっと地獄行きだね
→それにくらべ私たちは、無害でつつましい人間。きっと天国生きだね。

なんて解釈に変えて、負け惜しみをしていた
そのうち、『嫌な目にあっても怒らずに受け入れることを美徳とする道徳観』が出来上がる。
ニーチェはそれを『奴隷道徳』として非難した。

まとめ

ニーチェだけでなく、哲学の入門書としても理解度が深まると思う。
冒頭で、使い古された題材で入門書を作っても同じような内容にしかならない。
どうすれば差別化ができるか?
と悩んでいたけれど、それは成功しているように思える。

対話形式で、ギャグを織り交ぜながらの堅苦しくない進行だけれども、ニーチェ愛が伝わってくる内容。
また、作者、飲茶先生が哲学を学び始めたきっかけも載っていて作者との距離感が短くなった気がする。
やはり、実体験にまさる差別化は無いよね。

本著を読んで、僕も一つの真理にたどり着いたよ。
オススメ!

たどり着いたたった一つの真理(ホントウ)

哲学という言葉は、当たり前だけど日本語。
世界中で一般的に言われている哲学は、フィロソフィー(philosophy)って呼ばれている。

もともとはギリシャ語で、『知を愛する』って意味。
フィロが愛で、ソフィーが知。
フィロ・ソフィー=愛・知

つまり、哲学の起源は、愛知にあるってことなんだよ!!

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