小説

【蒼海館の殺人】犯人の策略は推理されることも織り込み済み!?【阿津川辰海】

『蒼海館の殺人』の文庫表紙

小説『蒼海館の殺人(阿津川辰海 著)』の感想レビュー。

あらすじ

学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。

政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。

刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも---夜は明ける。
新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。

感想

前作(読んでない)で傷心してしまった葛城を見舞いにY村にある葛城の実家である青海館を訪れる田所。
※作品タイトルでは『蒼海館』なのに作中に登場するのは『青海館』。
 読みは両方とも『あおみかん』だけれど・・・

葛城の祖父、惣太郎の喪中ということもあり、青海館には葛城の親族が勢ぞろいしていた。
夜から大雨が降り、Y村は陸の孤島に。
そして、青海館で発生する連続殺人・・・

三つ発生する殺人にはそれぞれ動機があるのだけれど、全ては真犯人『蜘蛛』が操った結果だった。
二転三転する推理と、家族の軋轢が紐解かれていく推理パートが面白い!
えっ?あの時の台詞が!?なんて、読み返したくなる一冊。
オススメ

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