映画館で見たときの話。
映画『アメリカン・スナイパー(クリント・イーストウッド 監督)』を見てきた。
エアライフル三段に勧められて鑑賞。
米軍、シールズ(海軍の精鋭部隊?)の狙撃手、
クリス・カイルという実在する人物を描いた話。
あらすじ
テキサスで気ままなカウボーイ生活を送っていたカイルは、
このままじゃまずい!と米軍に志願した。
米軍特殊部隊『シールズ』に在籍し過酷な訓練を経て狙撃手となった。
そして、2001年、アメリカ同時多発テロが発生。
2003年イラク戦争が始まり、クリスは狙撃手として戦地へ赴く。
最初に狙撃した相手は、軍に向けて手榴弾を投げようとした女性とその子供。
その後も、幾度と無く仲間の窮地を救い『伝説』と持て囃されるが、徐々に精神を病んでいき・・・
イラク戦争について
『アメリカは、戦争に負けると名作が出てくる』
なんて格言があるけれど、アメリカン・スナイパーは名作。
自分で蒔いた種で泥沼になって撤退とかベトナム戦争かな?
戦略破壊兵器なんてフセインは持ってねーぞ!!
イラク(中東全体)を民主化させよう。
なんて、そんなに民主主義は完璧なのかい?
多民族国家を民主化しても部族同士の利を主張し合うだけなきがするけれど・・・
独裁が悪いとかいう風潮あるけれど、多民族をまとめるのに独裁という形が適してたんだよね。
オレ(アメリカ)は民主国家だからお前も民主化しろ!!
とか、恐ろしいほどのジャイアニズム。
結局、独裁者フセインが亡くなったあと、まとめ役を失った中東は現在の通り。
ハイパーテロリズムタイムの確変中。
日本の占領政策が上手くいったのは天皇が居たからだぞ。
感想
フーッフーッ!・・・イラク戦争の是非はおいておいて、映画の感想を。
米軍の勤怠?は戦地に数ヶ月滞在すると、数週間本土で休暇が貰えるという仕組み。
カイルも、イラクと本土を4回ほど往復している。
戦地での凄惨な描写と本土での夫婦生活。
画面が切り替わる度に平和と混乱の落差が辛い。
カイルは戦争体験による極限状態による精神汚染で、だんだんと性格が変わっていってしまう。
それでも首の皮一枚でなんとか人間を保っている。
カイルはイラク戦争で狙撃手としての才能を開花させ、凄まじい戦果を挙げた。
何週間か滞在すると味方からは『伝説の狙撃手』と称賛され、
敵からは『ラマーディーの悪魔』として懸賞金をかけられた。
けど、仲間の負傷、戦死を通して自身もことになる。
除隊し、帰国したカイルは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみ一般社会になじめない生活を送っていた。
やがて医者のススメで傷痍軍人たちとの交流をするうちに、少しずつ人間の心を取り戻したある日、
2013年2月2日に自身と同じ戦場で抱えた心の病に悩む
『元兵士によって射殺され、38歳でその人生に幕を閉じた・・・』
え・・・?
そして、無音のエンディングロール。
は・・・?
マジかよ・・・
映画ならではの終わり方か?と思ったけど、史実。
エンドロールの背景は実際の葬式の写真。
脚本完成の三日後にカイルは死亡する。
カイルの死で映画の完成度が段違いになったけど、なんとも言えねぇ・・・
傑作。オススメです。