小説

【ダークゾーン】軍艦島を模した異世界で頭脳戦【貴志祐介】

小説『ダークゾーン』単行本表紙

『ダークゾーン(貴志祐介 著)』の感想レビュー。

最近は微妙なのが多いんだけど、
先生の初期作品が好きだから、作者読みする作者の一人なのだ。

あらすじ

“軍艦島”を舞台に描く、悪夢の世界!
プロ棋士の卵、塚田は闇の中で覚醒した。
十七体の化け物を従え、場所も状況もわからぬうちに始まった闘い。
人間が異形と化した駒、“敵駒として生き返る戦士”などの奇妙な戦術条件、
昇格による強力化――闇の中、廃墟の島で続く、七番勝負と思われる戦いは将棋にも似ていた。
現実世界との連関が見えぬまま、赤軍を率いる塚田は勝負に勝つことが出来るのか・・・?

感想

異世界『ダークゾーン』で、将棋っぽいシミュレーションRPGする話。

冒頭
”暗い部屋の中に、(中略)十八体の影が佇んでいた。
(中略)全員が炎のような深紅のオーラに包まれており、(中略)”

既にダークゾーンにいるんかーい!!
主人公も読者も置いてけぼりな超展開。

しかも、あと15分で一戦目(将棋風に第一局って書いてあった)が始まるという。
主人公の塚田は赤軍の王将として、

・ダークゾーンでの七番勝負で四勝しなければならないこと。
・手持の仲間は十八人で、それぞれに特殊能力があること。

などなど、赤軍のブレーン『一つ眼』から解説される。

聞かないと情報提供してくれない『一つ眼』を上手く操り、手探りで戦端を開いていく。
塚田は、赤軍を勝利に導くことができるのか?

これ、目次に『第七局』ってあるんですよねー
その時点で、七戦までもつれるって分かるじゃないですかー
三敗してても、緊張感が無いんだよなぁ。
仲間が殺されても、次の局が始まると、みんなリセットされて復活。
だから、死が軽い。
赤軍青軍併せて、三六体居て、全員主人公が知っている人なんだけど、
殺されてもどうせ復活するんでしょ?って感じ。

全局違う戦略だったのは楽しめたし、展開が早いのがいい。
ルールに則って、自分ならこういう戦いをするなぁ~~って想像するのも面白い。

ネタバレと不満

結局、ダークゾーンってのは、主人公が見ていた夢なんだよね。
・彼女が死んだのが忘れられなくて、夢でいいから会いたい(彼女は赤軍の一人)。
・将棋の三段リーグで負け、プロになれずに引退。ずっと勝負の世界に身を置きたい。
っていう、二つの願望が作り出した世界だったわけ。

勝負に勝って夢から覚める。
現実に戻ってきた。戻ってきてしまった・・・
で、そこからもうひとドラマあるんだけれど、
それは、本著を読んでみてくれい!

最後に

ISOLA、黒い家、天使の囀り、クリムゾンの迷宮、青の炎・・・
角川ホラー時代の先生、帰って来てくれーッ!!

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