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【落合陽一】テクノロジーを活用してこれからの日本を生きる【日本進化論】

『日本進化論』表紙

ビジネス本『日本進化論(落合陽一 著)』の感想、レビュー。

もくじ

あらすじ

「平成」は何を遺したのか?
「次の時代」をどうつくるのか。
人口減少、超高齢社会、社会保険の破綻・・・
ますます将来が見通せなくなっている今、日本を再起動するために、私たちは何をどう考えるべきなのか。
ミレニアル世代注目の論客と、次世代リーダーたちが、日本の本質的な論点と、次の時代への指針を示す。
ニコニコ生放送で話題になった「平成最後の夏期講習」を下敷きに、著者が大幅に加筆。

はじめに(一部抜粋)

みなさんは、「平成」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

平成が始まったのは1989年、バブルの崩壊とほぼ同時に幕を開けました。
以降、「失われた20年」と呼ばれる長い不況の時代が続きます。
多くの企業がデフレと低成長に苦しみ、低成長に苦しみ、
団塊ジュニア以降の世代が経済的な負担をかぶったことで、
晩婚あるいは未婚の傾向は加速しました。
日本が少子高齢化社会に突入することが決定づけられたのはこの時期です。

リーマンショック、東日本大震災によって日本の経済・社会が巨大なダメージを負う一方、
隣の中国は猛烈な勢いで経済発展を遂げ、日本を追い抜いてGDP世界第二位の座についます。
他のアジア各国の成長も目覚ましく、「もはや日本は二流国に転落した」
「今後はや小国家として落ちぶれていく」
という未来予想をしている人は数多くいます。

その予想は、本当に正しいのでしょうか?

たしかに、平成の間に失われたものや、反省すべき点は沢山あります。
しかし、そこに囚われるあまり、現在の日本が抱えている問題の本質や、
その解決の糸口が意外なところに潜んでいることに、多くの人は気づいていないのではないでしょうか。

この問題については近年「ベーシックインカム」の導入の是非をめぐる議論が盛んにおこなわれています。
しかし、「そんな財源はない」「理想論、夢物語にすぎない」という、
硬直化した無意味な批判によって、議論は尻すぼみに終わってしまいます。

しかし、よくよく現実を見てみると、その議論の前提を覆すような状況が、一部では生まれています。
そんな状況においてもまだ、ベーシックインカムは「理想論」であり「夢物語」に過ぎないのでしょうか?

ベーシックインカムに賛成するかどうかは別にしても、平成の次にやってくる時代に備えて、
今の日本が抱えている課題を改めて捉え直し、
固定観念に囚われない柔軟な発想による解決を模索しなければならない時期が訪れていると思います。

平成の次の時代、あなたは社会や自分自身のために何をすべきなのか。
生きていく上での指針を考えるために、参考にしてもらえるとうれしいです。

感想

本著は、テクノロジーを使って日本の現状を考えよう!という本。
日本の現状というのは、

・働き方
テクノロジーでつまらない仕事を自動化!
今後、自動化は劇的に進んでいく。
働くことへの価値観を考えよう。

・高齢化社会
テクノロジーで介護の省人化。
高齢者を隔離するのではなく、生き方を考えよう。

・教育、子育て
新しい信頼関係のコミュニティで子育てを。
詰め込み型教育はもう古い?教育にも多様性!

・運動不足
「健康」のための運動から「幸福」の運動へ

などなど。

個人的には、政治や財源などのマクロ視点より、
働き方や教育などの自分に近いミクロ視点の項目が面白かった。

下の方で、個人的に興味を持った内容を抜粋してます。
これからの日本で生きる上で、自分自身はどうするべきなのか?
を考えされる一冊。

面白かった!オススメ!

目次

■序章:テクノロジーと日本の課題を探る
現在」から「次の時代」のために

■第1章:「働く」ことへの価値観を変えよう
AI・高齢化時代の「仕事」を考える

■第2章:超高齢社会をテクノロジーで解決する
「免許証を取り上げなくて済む」社会のために

■第3章:孤立化した子育てから脱却するために
「新しい信頼関係」に基づくコミュニティで子育て問題を解決する

■第4章:今の教育は、生きていくために大事なことを教えているか?
「詰め込み型教育」と「多様性」を共存させる

■第5章:本当に、日本の財源は足りないのか
高齢化でもGDPが増えているデンマークに学べ

■第6章 人生100年時代の「スポーツ」の役割とは?
 「健康」のための運動から「Well-being」へ

■おわりに
変わりゆく時代、私たちは何をするべきか

個人的に興味をもったこと

株式会社シルバーウッドが運営するサービス付き高齢者向け住宅『銀木犀』には、
痴呆症の方が店番を務める駄菓子屋さんがあり、なんと一ヶ月の売上は50万円近くに及びます。
毎日たくさんの子どもたちでにぎわい、
「別に認知症でも、普通のおばあちゃんだよね」
といった認識が共有されているそうです。

「高齢者から免許を取り上げよう」
ではなく、皆が「高齢者をサポートしよう」
という発想を持てる社会を作っていくべきなのです。

高齢者の駄菓子屋!面白い試み。
高齢者を邪魔者として隔離するのではなく、
共同体に組み込んでいく。
凄いなぁ

義務教育について・・・

テクノロジーを活用した『アダプティブ・ラーニング(個々の生徒の状況に合わせて学習を提供すること)』によって、
個々人に最適化された学習が可能な時代になってきているのです。

足並み揃えようとすると、
優秀なヤツは下に合わせなくちゃいけないし、落ちこぼれはついていけない。
そんな環境よりも、自分のレベルに合わせた学習が出来れば良いよね。

勿論、飛び級、留年有りで、卒業時の最低学力は保証される状態がいい。

テストで良い点数を取ったり、駆けっこで一等賞になることに価値があると教え込むのが、高校生までの教育です。
それに対して、画一的な価値観を意に介さず、評価基準を自分で作り、自分で「美しい」と認めるものを追求するのがアカデミズムの世界です。
それはもはや美学の領域であり、個人的な美学を追求している以上、他人にどう思われようが気にならない。
これからの時代に求められるのは、こうしたアカデミズム的人材です。

自分の美学がある人間はカッコイイ!
僕も、自分のイズムを発見したいぜ・・・

『徴教師制』について
裁判員制度のように、会社で働いている人を抽選して、選ばれた人は一定期間教師を務める義務が生じるという制度。

「学校というところは社会人になる準備段階として存在するものだと思います。
ですが、学校と社会とが分離されすぎていて、社会に入ったときに何が起こるか、何が必要かを十分に生徒に伝え切れていません。

学校という社会しか知らない人が教師のほとんどです。
先生自身が多様な社会を知りません。

社会とは何かを教える役割と学校の先生だけに押し付けるのは無理があるとともに無責任であり、社会全体で、もっと学校教育への積極的参加を行うことが必要だと思います」

外部教師もピンキリになりそうだけど、生徒への刺激は強そうだよね。
道徳とかの授業にはもってこいだ。

年金は、平均余命を計算し、何歳からもらい始めたとしても生涯受給額が変わらないように設計されています。
つまり、できるだけ長く働いて、賃金による障害収入を上げてからもらい始めた方が、賃金と年金を合わせた生涯の収入額は高い。

えっ?そうだったの?

困ったときに頼れる人がいるという「つながり」の感覚が、幸福感と密接に関連していることを指摘しています。
未婚率の上昇により単身世帯が増えるこれからの社会では、人間関係を媒介するスポーツをの特性を、積極的に活用していくことが期待されます。

「つながり」・・・確かに。
孤独スキーな僕でも、人とつながりたい時があるんですよ。

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