史上最強の哲学入門東洋の哲人たち(飲茶 著)の感想、レビュー
西洋哲学に続き東洋哲学にもバキ成分を混合。その化学反応は如何にッッッ!?
もくじ
冒頭にて
ところで、「バキ」の作中においてその最凶死刑囚たちは、何かにひきつけられるように東へ東へと移動し続け、つ
いには「バキ」という最強の存在がいる日本へとたどり着くのですが、実は、史上最強を自称する東洋哲学者たちの哲学も、不思議なことに、みなこぞって「東」の方向へと継承されていきます。
たとえば、古代インド哲学、仏教、老荘思想。あらゆる東洋哲学は、必ず東へと進み、最後には極東の日本へとたどり着いているのです。
「シンクロニシティ。一見無関係に隔絶された物質や生物、果ては思想が地球規模で同時同様の変化を起こす!」
真理到達を宣言する不遜な東洋の哲学が、みな一様に東を目指し、「日本」へ向かうという偶然の一致。
我々は、その真意を知る必要がある!
え?なんのために東洋哲学は「東」に向かったかって?
そんなの決まっておるじゃろう!
おぬし(読者)に会いに来るためじゃよ!!
史上最強の哲学入門~東洋の哲人たち~開始!
西洋と東洋の哲学の違い
西洋哲学も東洋哲学も目指すものは一緒で普遍的な『真理(ホントウ)』を目指している。
西洋哲学は「階段」
西洋哲学は「無知」を前提にしていて、
階段を上るようにPDCAを重ねながらホントウに向かって進んでいく。
東洋哲学は「ピラミッド」
一方、東洋哲学は「無知」を前提にしておらず、あまつさえ、
「私、悟りました!」
という人物が出る始末。
そういった悟った(ホントウに辿り着いた)人が開祖となって、
他の人々に伝達していくピラミッド型の情報伝達形式をとる。
まとめ~本著をよんで~
飲茶先生の西洋哲学の入門書から読んで二冊目の哲学入門書。
西洋哲学と東洋哲学違いの説明から始まって、
年代順に各哲学者とその哲学体系を分かりやすく記述してくれている。
東洋哲学の歴史を学べるまさに入門書。
個人的には日本仏教が面白かった。
各宗教で悟りに至るまでの手段が違うだけで、目指す場所は同じだったという事。
なぜ宗教は細分化されているのか?という長年の疑問に答えが見つかった事。
言葉では解ったけど、悟るのは難しいという事。
・・・いや、ある日突然悟ったりできるのかな?
東洋哲学を学ぼうとするならこの本から始めることをオススメする。
読んでみて、気になった哲学者の専門書を読めばgood!
おまけ~収録されている東洋哲学者たちの紹介~
以下の哲学者たちが掲載されています。
参考までに。
インド哲学 悟りの真理
ヤージュニャヴァルキヤ
古代インド史上最強の哲人
得意技:梵我一如
釈迦
我を破壊した仏教の開祖
得意技:無我
龍樹
大乗仏教の最終兵器
得意技:空の哲学
中国哲学 タオの真理
孔子
生涯不遇だった儒教の教祖
得意技:仁・礼
墨子
弱肉強食の熱血漢
得意技:兼愛
孟子
儒家のミスターセカン
得意技:性善説
筍子
東洋のアリストテレス
得意技:性悪説
韓非子
法術理論の貴公子
得意技:形名参同
老子
脱力最強の大哲学者
得意技:無為自然
荘子
東洋哲学最大の表現者
得意技:万物斉同
日本哲学 禅の真理
親鸞
無知愚悪の破戒僧
得意技:他力本願
栄西
禅と茶の開祖
得意技:公案
道元
非常求道の座禅王
得意技:只管打坐