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【あきない世傳金と銀7 碧流篇】縁が縁を呼び、五鈴屋の躍進が始まる【髙田郁】

『あきない世傳金と銀7 碧流篇』表紙

『あきない世傳金と銀7 碧流篇(髙田郁 著)』の感想レビュー。

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あらすじ

大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。
商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。
そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。
それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだが---。
ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。
待望のシリーズ第七弾!

感想

■帯教室
五鈴屋を認知してもらうために女性向けに無料の帯の巻き方教室を始めた。
五鈴屋を認知してもらう試みとしては盛況で、最初は数人だった女性たちも、
武家の娘から継ぎはぎだらけの木綿を着ている女性など客層も様々になってきた。
売上が出て知名度が上がっても無料の帯教室を続ける五鈴屋はさらに評価されるのであった。

■木綿の裏地に絹
木綿は木綿、絹は絹。
謎の不文律は誰が決めた?

絹は傷みやすいが肌に優しい。
木綿は丈夫だが肌を傷つける。

幸は歌舞伎女役の見習い吉次のために裏地が絹の木綿服を作った。
それが歌舞伎仲間に広まり、人気が出たのであった。

■五代目見つかる
五鈴屋五代目の惣次が江戸で生きていた!?
従業員二人が目撃した惣次の姿、それははたして本物か?
幸の臨時女店主期限が迫る中、惣次が生きていたという建前で
更に三年の臨時女店主の権利を獲得。
幸の代でさらに事業を拡大していく心づもりだ。

■型染め小紋構想
小紋染は武家だけの特権?
一般市民でも楽しめるようにしたい!
幸はそう考え、伝手で伊勢型紙を取り寄せて従業員たちと小紋のデザインを考える・・・

■結、江戸へ
そんな中、結が江戸へやってきた。
小紋のデザイン案は結と健輔

■型彫師
注文してから二月。
型紙をいまかいまかと待ちわびる一同。
予定よりも遅く納品されたが、型紙を見て見ると、
その美しさに皆が息をのむのであった。

■型染師
武士の定小紋の型染師として江戸にやってきた力造親子。
手がけていた定小紋が古手に出回り疑いをかけられ、拷問されるものの、
疑いは解かれた。
が、お家は何の保護もしてくれず、力造父は生きる希望を無くしそのまま死去。
力造も二度と染師には戻らない決意を決める。

が、力造妻はまだ力造が染師に未練があることを見抜き、
幸が小紋染をやろうとしていることに力造を巻き込めないかと相談する。

力造は頑なに拒んでいたが、偶然にも型紙を見てしまい、
その美しさから染師に復帰することになる。

■歌舞伎役者、中村富五郎
実は智蔵と仲の良かった富五郎。
歌舞伎上映前のお披露目で是非、五鈴屋の小紋を来たいと打診してきた。

■江戸紫と小紋染め
白抜きの小紋は近くで見ると鈴をあしらったデザインだった。
それを着て街を練り歩く富五郎。
五鈴屋の知名度は一気に上がったのであった。

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