小説『契り橋 あきない世傳金と銀 特別巻上(高田郁 著)』の感想レビュー。
もくじ
あらすじ
シリーズを彩ったさまざまな登場人物たちのうち、四人を各編の主役に据えた短編集。
五鈴屋を出奔した惣次が、如何にして井筒屋三代目保晴となったのかを描いた「風を抱く」。
生真面目な佐助の、恋の今昔に纏わる「はた結び」。
老いを自覚し、どう生きるか悩むお竹の「百代の過客」。
あのひとに対する、賢輔の長きに亘る秘めた想いの行方を描く「契り橋」。
商い一筋、ひたむきに懸命に生きてきたひとびとの、切なくとも幸せに至る物語の開幕。
感想
風を抱く
惣次の話。
短編四編の中で唯一の過去回。
惣次が井筒屋に転がり込んで名を上げていくお話。
短編集はサブキャラ達が本編でどんな動きをしていたか。という状況が読みたいよな~
という訳で、今回の短編集ではこの話が一番好き。
はた結び
五鈴屋の従業員、佐助の話。
佐助・・・?はて・・・
昔、恋仲だったけど、離れ離れになってしまった女性と似た女性と出会うお話。
なんと、その娘は恋人の妹だった!
恋など忘れてしまった佐助だったが恋人にうり二つの娘が気になって気になって・・・
本編でも時の流れが速すぎて、現在の登場人物たちの年齢がわからん・・・
佐助が好意を持つのはわかるけど、相手が恋心を持つのはなんでだろう?
百代の過客
お竹の話。
五鈴屋と幸に尽くしたお竹に帰郷のチャンスが巡ってきた!
でも、年齢も年齢だし、帰郷したら里心が沸いてしまって、また江戸に戻ってくる気力が湧くかどうか・・・
そんな悩みを抱え、最後に下したお竹の決断とは?
契り橋
賢輔の話。
子供のころの憧れは成長と共に恋慕へと・・・
賢輔の恋心はずーっとしまっておいて欲しかったなぁ
憧れは憧れのままで、別の女性と結ばれて欲しかった。
幸には未亡人でいて欲しかったんだよぉぉぉッ!!
下巻に向けて
下巻はどうなるのかな?
・賢輔と幸その後
・五鈴屋の誰かが寿命で死別
・本編中の結の話
・結その後
辺りが掲載されそうだけれど・・・