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【白鯨との闘い】鯨油に命を掛けた男たちのヒューマンドラマ【ロン・ハワード】

映画『白鯨との闘い』表紙

本作は白鯨とのドンパチがメインじゃない。
本作は鯨油を巡る男たちと、極限状態(航海中の遭難)から生まれるヒューマンドラマを描いた作品だから!
タイトルと予告は嘘っぱちだから!
面白いから!見るべきだから!

もくじ

映画館で見たときの話

映画『白鯨との闘い(ロン ハワード 監督)』の感想レビュー。

朝、9:00頃。
無気力感に悩まされていた。
レンゾー「ほげー(動き出せばどうとでもなるのだけれど・・・)」
レンゾー「ほげー(何もやる気がしない・・・)」
こういう時は、外からの変化があると助かるんだけど・・・

「捕鯨の映画見に行こうぜ!!」

レンゾー「ほげー(捕鯨)?」

というわけで、映画『白鯨との闘い(ロン ハワード 監督)』を見てきた。

あらすじ

小説家ハーマン・メルヴィルは、
アメリカの捕鯨船エセックス号にまつわる悲劇を小説化するために、捕鯨船の生き残りの一人、トマス・ニッカーソンを尋ねる。

30年以上の時を経て語られるエセックス号の乗組員たちに起きた悲劇と、ニッカーソンが口外しなかった理由とは?

感想

語り部となるニッカーソンは、1820年当時、14歳の新米舟乗り。

エセックス号の船長は、名家生まれのドラ息子ジョージ・ポラード・Jr。
それを補佐する一等航海士が経験豊富なオーウェン・チェイス。

無能な船長に優秀な補佐がしぶしぶ従っている。そんな構図。
そして、その下に集う乗組員たち。
外洋航海への不安と一攫千金の夢、古株が行う新米への洗礼、獲物を見つけたときの高揚感。
この辺りのワクワク感はたまらんのぅ!

問題は、チェイスとポラードの関係。
チェイスは指示も的確で仲間との関係も良好。信頼も集まっている。

ポラードは部屋に篭り口だけ。
チェイスへの劣等感から見返そうと無茶な采配をして、舟を窮地に陥らせたりする。

おいおい・・・船長一派vs航海士一派の対立とかクソ展開はやめてくれよ・・・?
→この二人の確執はメインではなかった。えがったえがった。

ちなみに、白鯨との闘いもメインじゃない。
閉鎖空間での人間関係とか、極限状態での行動の是非とかそっちがメイン。

まったく、『白鯨との闘い』とか邦題つけたやつ誰だ?出て来い!!
予告も見所とぜんぜん違う!!
これじゃ、白鯨との戦いがメインのモンスターアクション映画だと思われるだろ!
これはヒューマンドラマ。いいね?

最後に

映画の締め方が良かった。
夜通し語り終えたニッカーソン。

30年以上も内に秘めていた過去を全て吐露した。
朝日の中、ニッカーソン宅を出るメルヴィル。

ニッカーソン「そういえば、ペンシルバニアで地面から油が出たらしいが・・・」
メルヴィル「みたいですね」
ニッカーソン「地面から油だぞ?信じられん・・・」

ここの会話からの~エンドロールの入りね。

一つの時代が終わりを示唆した会話。
多くを語らないからこそいいんだよなぁ

鯨油に命をかけた男たちを見た後だから尚更だよ。
そういった余韻のなかのエンドロールは良い時間だった。
映画館でしか味わえない時間。

オススメです。

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