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【白銀の墟玄の月2(十二国記)】王の行方を追う一行と、宮廷の権謀術数に挑む泰麒【小野不由美】

小説『白銀の墟玄の月』2巻表紙

小説『白銀の墟玄の月2(十二国記)(小野不由美 著)』の感想レビュー。

もくじ

登場人物、載国内の地図などの資料

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とってもわかりやすい!
※ネタバレ注意!!

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あらすじ

民には、早く希望を見せてやりたい。
国の安寧を誰よりも願った驍宗の行方を追う泰麒は、ついに白圭宮へと至る。
それは王の座を奪い取った阿選に会うためだった。
しかし権力をほしいままにしたはずの仮王には政を治める気配がない。
一方、李斎は、驍宗が襲われたはずの山を目指すも、かつて玉泉として栄えた血は荒廃していた。
人々が凍てつく前に、王を探し、国を救わねば。---だが。

感想

厳冬で苦しむ民たちを救うため宮廷に戻り、政治を正しく行うため阿選に直訴に向かう泰麒の宮廷編と、
6年たったけど、驍宗はまだ生きているッ!失踪の現場、函養山へ向かう李斎一行の捜索編が交互に進む展開。

宮廷編

泰麒は宮廷に正門から堂々といくものの軟禁状態に。
その後、泰麒を知る者が阿選に本物だと報告し宮廷内に住むことになる。
泰麒は阿選に面会し、民を蔑ろにするなと直談判するも暖簾に腕押し。
また、宮廷内は魂を抜かれた人形のような人間たちが沢山いた。

宮廷内では何が起きているのか?
阿選が謀反を起こした真意はなんなのか?

謀略フェイズは読んでいて楽しい!
泰麒が思いのほか陰謀と胆力がある。
逆に、項梁の直情(ポンコツ)っぷりも見え隠れ。

捜索編

函養山一帯を仕切っている土匪の親玉、朽桟(きゅうさん)のキャラクターが好きだわ。
悪いことと分かっていて生きるために土匪に身を落としたリアリスト。
身内のためには情が厚く、部下からの信頼もあつい。
そして、政府からの討伐を逃れる智謀。
いいっすね。

結局、函養山は空振りに終わる。
方々を回って老安という場所で、驍宗と思われる人物が匿われていることがわかり、話を聞いてみることに。
お互いが核心を濁しあって話していたけど、結局、驍宗は死んでいることが判明。
驍宗が死んだからこそ、泰麒は阿選を王と言ったのか?
李斎の中に泰麒に対する疑念が浮上する---

作中の言葉

「皆は私の出した結果を信頼してくれているのだ」
「結果を出さなければ誰もついてこない」
「特にそれを恥じてはいない。
世の中には私のような面白味のない者もいる、ということだ。
だが、そんな者でも結果を積み重ねれば人はついてくる。
もしも私に人望がある、というなら、それは結果が作ってくれたのだ。
だから、常に結果に向かって急ごうとする」

口先だけ良いことを言ってもダメ。
結果を出すからこそ人から評価され、
結果を出し続けるからこそ人から信頼される。
そうやって信頼って積み重ねていくんだ。

そこに、人たらしとかカリスマが加わると時代を動かせる人になれるんだろうね。
僕はその両方を持っていないので、小さい結果を積み重ねて信頼を勝ち取っていきたいな。

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