僕はホラー映画が苦手です。
人を驚かせたり、怖がらせたりするために撮影された恐ろしいフィルム・・・
なぜ、あんなおぞましいものを鑑賞しなければならないのか・・・
なのに、中には好んで見る人もいるようで・・・
ぼ、僕には到底理解ができないよっ!!
もくじ
恐怖で快楽を感じる仕組み
ホラー映画、ジェットコースター、お化け屋敷など、人間は恐怖を与えてくる体験に自らを積極的に投じ、快楽を覚えます。
一方、恐怖の研究が進んでいるマウスをはじめ、犬や猫といった動物にとって、恐怖は単に恐怖であり、快楽とは無縁です。
恐怖を快楽に感じ取れるのは人間だけ?
ヒトに進化する過程で、私たちの小脳扁桃はバージョンアップが行われ、
恐怖を感じると同時に快感もうみだすようになります。
結果、ヒトにとって恐怖と快楽はコインの表と裏となり、
どちらかを感じると、もう一方も同時に発生するようになってしまったのです。
またこの快楽との結びつきは恐怖だけではなく、
ギャンブルなどに代表される喪失や損失、
さらに痛みとも結びついていることも判明します。
人間にとって、恐怖・損失・痛みは快楽の裏返しになっているのです。
恐怖と快楽は脳の同じ場所で情報を感じているみたいです。
恐怖と快楽を同じ場所で受け取っているから情報がこんがらがっている?
理由として考えられるのは、
人間は、私たちがヒトになった後も、
長い間、食べられる側の存在だったことが影響しています。
大型の肉食獣に噛みつかれて、
痛みだけを感じてうずくまっていてはそのまま食べられてしまいます。
肉食獣から受ける痛みや恐怖に対して快感が同時に働けば、
一種の打ち消し合いが生じ、高度に発達した脳から冷静な判断を引き出せるのです。
痛いけど気持ちいい。だから怖くない!戦える!!
・・・ヤベェやつらじゃん
お化け屋敷の恐怖&快楽
私たちの小脳扁桃は作り物のお化けに対しても恐怖と快楽を発生させますが、
私たちの巨大な大脳は「お化け屋敷」に危険がないことを後から思い出させてくれます。
すると、小脳扁桃から送られてくる瞬間的な恐怖と快感のうち、
恐怖が先に消え去り快感だけが余韻として残るのです。
お化け屋敷はヒトの脳機能の複雑な絡み合いで、楽しさを生みだしているようです。
高度な次元での脳の処理。
恐怖を体験する
→死ぬほどの恐怖じゃなかった
→恐怖が薄れ、恐怖と戦うための快楽だけが残る
→きっ、気持ちイイ~ッ!!
程よい恐怖が気持ちいい
そういう訳で、ストレスが強すぎる恐怖は心へのダメージが大きすぎてが逆効果で、
ストレスが弱すぎる恐怖はあまり快楽への繋がらない。
中程度の恐怖が一番脳に快楽を与えるそうなのです。
でもそれって、個人差あるじゃん・・・
程よい恐怖からのホッとしたときの快楽への道は遠い・・・