小説

【鈴木詠崇】【メイドインジャパン】リストラされた男が中国に技術とともに再雇用。彼が目指したものは?

メイドインジャパン(井上由美子 脚本 鈴木詠崇 ノベライズ)読了。

NHK放送60周年記念で放送した同名のドラマをノベライズした本なんだって。
ドラマは見たことない。

もくじ

あらすじ

2013年1月に放送しただけあって、舞台は近代日本。
矢作は、大電機メーカータクミが乗りに乗っていた時代に世界最高峰と自負する自社製品を売りまくり、営業部長まで上り詰めた男。
しかし最近は、円高、欧州債務危機、新興国の追い上げと、日本製造業が窮地に立たされており巨大電機メーカータクミも倒産の危機に直面していた。

そんな時代の煽りもあり、矢作にも左遷が決まった。
本社を出る当日、会長に呼び出され、銀行からの融資打ち切りが決定しタクミは余命三ヶ月であることを宣告される。

会長の特命で秘密裏に「再建チーム」リーダーとなり、七人のチームを結成。
起死回生の倒産回避に向け奔走するが・・・
どーなるか?

感想

タクミのリチウムイオン電池部門責任者でリストラされた男、迫田が、
中国に渡って、自分のリチウムイオン電池を武器に友(矢作)と会社に復讐する話
かと思いきや、本当は・・・
迫田「タクミで実現できなかったリチウムイオン電池を、世に出したかったんだ!!」

迫田も金に目が眩んで中国渡った訳じゃないんだよ。
拾ってくれる会社が中国にしかなかったんだ。

うーん、知的財産の技術流出って日本だと結構な問題だよなー
色々と人間関係が絡まった話でした。

でもさ

日本でリストラされて、海外に渡った技術者が突然良心に目覚める。
なんてことはあるのかね?

しかも、自社技術を海外に輸出したわけで、不正競争防止法に違反しているわけでしょ?
この辺は、作中でもタクミが中国電気メーカーを訴えているけど。

良心に目覚めた迫田に感銘をうけた矢作は和解して、訴えを取り下げる。って展開。
個人間での和解は有りかもしれないけど、企業間ではありえるのかな?なんて思ってしまった。
あまつさえ、業務提携してるしね。

技術無断借用の言質をとったんだからタクミは徹底的に追及するのが普通だよね。

エンターテイメント作品として見るべきだね。

そういえば

会社を立て直すって話は最近も読んだ。
『オレたちバブル入行組(通称:半沢直樹)』
あれは分かりやすくていい。

上司が会社の金を横領

部下に罪を擦り付ける

復讐するついでに会社も救う

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