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【みをつくし料理帖8】【残月】感想レビュー【高田郁】

『残月』表紙

みをつくし料理帖シリーズ『残月(高田郁 著)』の感想レビュー。

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あらすじ

吉原の大火、「つる家」の助っ人料理人・又次の死。
辛く悲しかった時は過ぎ、澪と「つる家」の面々は新たな日々を迎えていた。
そんなある日、吉原の大火の折、又次に命を助けられた摂津屋が「つる家」を訪れた。
あさひ太夫と澪の関係、そして又次が今際の際に遺した言葉の真意を知りたいという。
澪の幼馴染み、あさひ太夫こと野江のその後とは―――(第一話「残月」)。
その他、若旦那・佐平衛との再会は叶うのか?
料理屋「登龍楼」に呼び出された澪の新たなる試練とは・・・。
雲外蒼天を胸に、料理に生きる澪と「つる家」の新たなる決意。
希望溢れるシリーズ第八弾。

感想

残月~かのひとの面影膳~

又次を火事で亡くしてから少し時間がたった。
つる家には、吉原の摂津屋がやってきて、又次の今わの際に発した言葉の意味。
澪とあさひ太夫の関係を聞いてきた。
又次の初お盆、迎え火を焚き又次たちを迎える。
弔い膳をつる家の面々で囲み、生前の又次について語る。
そうして、各々、又次の死との折り合いをつけるのだ・・・

一話使って、又次のその後を描く。
主要キャラだったんだなぁ
最初は怖がっていたふきが、一番又次に可愛がられていたのかもしれない。

彼岸まで~慰め海苔巻~

澪が忙しさを理由にサボっていた後進の育成を、
又次がふきに料理の基本を仕込んでいた。
澪が引き継ぎ、ふきを指導していく。
ふきが厨房に入ることになるのでりうが下足番をするが、
呼び込みが上手く、思いの外人気が出るのであった。

ある日、吉原を出たしのぶが旦那をつれてつる家にやってきた。
会話の流れから佐兵衛の居場所を知った澪。
会うことを拒んだ佐兵衛だが、様々な人の協力があって、
芳と佐兵衛は再開する。
佐兵衛の口から「自分には天満一兆庵を再建する気が無い」
という言葉を聞いた芳が思うことは・・・

普段では絶対見つけられない佐兵衛を見つけることができたのも人の縁なのだろうか。
挫折した佐兵衛に一体何があったんだろう?

みくじは吉~麗し鼈甲珠~

親方の看病のため、おりょう、伊佐三、太一が裏店を出て行くと報告があった。
居心地の良い空間も時間とともに変わってしまう。
そんな中、登龍楼店主、采女宗馬から、登龍楼吉原店の料理長をやらないか?
と打診される。
因縁のある登龍楼からの誘いなので断る澪だが、
言葉巧みに料理勝負の場へと引きずり出されてしまう。

料理に悩んだ居るとき、玄斎先生から元気の無いあさひ太夫と同郷のよしみであって欲しいと連絡を受ける。
澪は、つる家の料理人という立場であさひ太夫と対面する・・・

優柔不断な澪にも一本芯が入ってきたように思える。
相手が登龍楼だからかな?
ようやく、あさひ太夫と顔をみて会話することができた。
が、お互い本名で呼ぶことも出来ない。
会話を盗み聞きされた影響は吉と出るか凶と出るか。

寒中の麦~心ゆるす葛湯~

料亭一柳の店主、柳吾が息子との喧嘩中に体調を崩してしまった。
長引きそうなので芳が看病に出かけることに。
看病を続けるうちに、天満一兆庵の元女将としてのオーラが出てきたのか、
従業員からも一目置かれ、料亭に合う佇まいをする芳に、
澪は「芳はつる家よりも一柳みたいな料亭にいたほうが幸せなのでは?」
なんて考えてしまうのであった・・・

適材適所って確かにあるよね・・・
芳と柳吾、お似合いのカップルは成立するのか?

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