漫画

【自殺島】自殺未遂者たちが送り込まれた無人島でサバイバル生活【森恒二】

自殺島1巻表紙

漫画『自殺島(森恒二 著)』の感想レビュー。

主人公の青年セイは自殺未遂を繰り返した末に、「生きる義務」を放棄した意思を示す書類にサインをする。病院のベッドの上で意識を失ったセイは、目が覚めた時、自分がまだ生きており、そして自分と同じ自殺未遂者たちが周囲に何人もいることに気付く。そして、ここが自殺を繰り返す“常習指定者”が送り込まれる島「自殺島」であることを知る。
その直後、絶望して飛び降り自殺をするグループが現れ、落下して死に損ねた者のおぞましい姿を目の当たりにし、ひとまず自殺することを踏みとどまる。死ねないならば生きるしかない、矛盾を抱えた彼らのサバイバル生活が始まる。

感想

序盤、自殺島に連れてこられた自殺未遂者たち。
人生に終わりを迎えることができなかった自分たちに絶望しながらも、皆で協力して無人島で生活を営んでいく。
行動しなければ生きられない環境。
みな、死ぬことも忘れて、今を生きることに必死になる。
辛いけれど充実している。
今まで得られなかった充足感を不便な無人島で感じる面々なのであった。

中盤、別集落のサワダグループとのもめごと。
攻撃するか優柔不断な行動をして、常に後手後手に回る主人公サイド。
その葛藤にイライラしつつも、自分に置き換えると確かに・・・と思えてしまう。
そう簡単に人は殺せないし、殴れないよね・・・
優柔不断の結果、常に悪い結果が発生してしまうけれど、葛藤する過程があるからこそ、
克服したときの説得力が強く出ているんだとも思う。

終盤は、集落の女性が医療設備の乏しい中、命がけの出産することでより、みなの生きる意味がはっきりした。
その後、救助が来るものの、島から出る人残る人がでてきて・・・

命や自殺にたいするメッセージ性が強く、生きるということを考えさせら得るさくひんだった。
面白かった。オススメ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です