ノンフィクション

【行かずに死ねるか!】7年間、9万5000km自転車旅の濃厚な部分を一冊にまとめました!【石田ゆうすけ】

『行かずに死ねるか!』ハードカバー表紙

旅本『行かずに死ねるか! 世界9万5000km自転車ひとり旅(石田ゆうすけ 著)』の感想レビュー。

本の紹介

世界一周ノンストップ旅行記!
大企業のサラリーマンをやめ、半ばヤケクソ気味に自転車世界一周の旅に出た若者の手記。
笑い、涙、事件、そして恋・・・。7年半のあいだにノンストップで繰り広げられるハプニングを、そのままのスピードで再現した一冊。
「世界一を見つける」をテーマに、5大陸9万5000㎞を走破した彼は、いったいどんな「世界一」を見つけたのか!?
ページをめくれば 、あなたも世界一周を疑似体験! 一度読み始めたら止まらない!

新しい旅本

僕にとっての旅人、旅本というと、
シェルパ斎藤野田知佑がツートップで、お二人の本は結構読みました。

特に、シェルパ斎藤の『行きあたりばっ旅』シリーズが大好き。
※予定無しの短期旅に突然出発して出先であれやこれやトラブルに巻き込まれつつ、「楽しい!」をする旅シリーズ

そんな昭和テイストな旅本ばかりを読んできたので、
僕の旅スタイルというのが昭和感あふれるもので満たされているのですが、
このたび、平成の旅人、石田ゆうすけ著『行かずに死ねるか!』を読み、
「現代の旅っていったい・・・」
「きっとIT技術を駆使して・・・」
なんてことを思ってページをめくったのですが、上記のようなことは一切無く、ゴリゴリのアナログ旅なのでした。

石田氏の旅の期間は約七年で、その期間は、1995年(平成7)~2002年(平成14)。
ケータイとかeメールとかADSLとかそんなイメージのある年代だったけど、旅のスタイルは変わらないんだなぁ。と。

駆け足に感じる

世界を相手に7年間で9万5000kmの自転車旅。
それを一冊の本(ハードカバーで272ページ)に収めているから、旅がとても早送りに感じる。
あとがきでも削ったエピソードががっつりあったみたいだし、不完全燃焼じゃないのかな?

最初の本が売れて、同じ旅の続編本が出てるけど、時系列が前後しちゃうよね。
テーマを絞ってるけど、違和感覚えそう。

最初から分冊で時系列順に出せたらどんなに・・・
といっても、出版社も無名の若者にそこまでリスクを負えないか。

それでも面白い!

否定的なことをグダグダと書いたけど、いざ読んでみると面白い!
エピソードを削った。っていうのは逆に言えば、限られた分量の中でここだけは伝えたい!っていう部分だけチョイスしたってこと。
7年分の中で著者が印象に残っている凝縮されたエネルギーを堪能できる。

参加者の中にクミさんという女性がいた。
彼女もひとりで長期の旅行をしていた。
ナイロビで別れてから、ある日、彼女からこんなメールが届いた。

「自分がどこに向かいたいのか、何がやりたいのかわからない」

これはとくに、長期旅行者が陥りがちな心理状態だろう。
旅の日々に疲れ、感受性が擦り減ってくる。
出会うものになんの関心も示さなくなってしまう。
ただ、歩いているだけ。
あるとき、ふと我に返って茫然となる。
「自分はどこに向かっているのだろう?」
あるいは、この感覚は旅人に限ったものではないのかもしれない。

旅で出会った仲間たちとの会話の一部。

>「自分がどこに向かいたいのか、何がやりたいのかわからない」

旅の目的が日常からの逃走から来ている人ほど陥りそうな問題。

>あるいは、この感覚は旅人に限ったものではないのかもしれない。

そのまま日常生活留まったところで結局は鬱屈しちゃうんだよな。
行動するだけ凄い、偉いと思ってしまう。

まとめ

出会いあり、笑いあり、分かれあり。
7年、9万5000㎞の旅の一部を追体験できる本。
実際に自転車にまたがりどこか遠くへ行きたくなる。そんな本です。

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