お湯は水より先に凍るって知ってました?
噂では聞いたことがあったけどまさか本当だったとは・・・
この現象を最初に発見したのは、紀元前2300年のアリストテレス。
彼の本には「お湯を早く冷ますには、まず日なたに置くべきである」という記述が。
す、すげー!
ただ、他に非科学的な記述も多かったことから誰も信じていなかった模様。
その後、1963年にタンザニアに住む13歳の少年、ムペンバ君が熱い水のほうが冷たい水よりも早く凍ることを発見し学校で研究成果を発表することに。
はじめは学校中の生徒と先生に笑われた発表でしたが、著名な物理学者がムペンバ君の主張が正しかったことを証明すると流れは一転。
『熱いもののほうが冷たいものより早く凍る現象』はムペンバ効果と名付けられ、物理学における巨大な謎として現在まで君臨し続けることに。
す、すげー!
日常の何気ない謎を自由研究したら科学者も驚く謎だっただなんて・・・
そんな、長年物理学会をしても解けなかった謎がついに解かれる日がやってきました!
カナダのサイモンフレイザー大学の研究者たちにより、長年の謎解明につながる大きな発見がなされ、研究が世界で最も権威ある学術雑誌「Nature」に掲載されました。
参考:ナゾロジーより
ムペンバ効果の解析
ムペンバ効果が発見されてから様々な実験が行われてきた結果、熱いモノのほうが冷たいモノより早く冷却するという現象は、
水以外にも磁気系、クラスレート水和物、ポリマー、ナノチューブ共振器、量子系、低温ガスなどでも起こることがわかってきました。
そこで研究者らは、水やポリマーよりも遥かに単純なシステムで、ムペンバ効果を再現することができれば、その解明に大きく近づけると考えました。
具体的には、小さなビーズを水分子に見立てて、ビーズをレーザーで熱し、そして水で冷却しすることで、ビーズ内部のエネルギー(電位)が減少していく過程を観察したのです。
結果、ビーズであってもムペンバ効果があらわれることがわかりました。
すなわち、高温に熱したビーズのほうが、低温で熱したビーズよりも早く冷却水の中で冷めることが確認できたのです。
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結果、「熱い物体が冷却されるためにはまず、ぬるくならねばならない」という直感的な常識が、現実世界の「むらのある冷却」においては必ずしも当てはまらないことを発見しました。
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高温から低温への変化も「元の温度」は必ずしも決定要因にはならず、他の要因が介在しているのです。
要因は確定できないけど、温度以外の様々な要因が重なって冷却されているみたいだね。
まとめ:どういう応用がある?
研究によって、『より冷たいもののほうが早く熱せられる』なんて逆ムペンバ効果なんてのも見つかっている模様。
これらの応用技術が物理界に革命をもたらすかも・・・!?
思っていた以上に冷めやすく、暖まりやすいというのはどういう恩恵があるんだろう?
人間の精神もこんな感じだったらいいのにね。
ネガティヴなほどポジティブになりやすいというか・・・
いや、それだとヤバイヤツになっちゃうか。