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【国盗り物語1巻】一生で9回名前を替え、その都度役職が上がっていく斎藤道三のお話【司馬遼太郎】

『国盗り物語』一巻表紙

『国盗り物語1巻 斎藤道三 前編(司馬遼太郎 著)』の感想レビュー。

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あらすじ

世は戦国の初頭。
松波庄九郎は妙覚寺で「智恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。
京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を“国盗り”の拠点と定めた。
戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語の緒編。

斎藤道三ってどんな人?

僕の知っている知識は、美濃国の戦国武将で織田信長と同盟を結んだ人。
でもそれは晩年の話で、ごく一部の斎藤道三像でしかないのです。

本作は、斎藤道三が美濃を乗っ取るまでの話で、
僧侶からスタートして、生涯において9度の改名、

法蓮房→松波庄九郎→奈良屋庄九郎→山崎屋庄九郎→西村勘九郎→長井新九郎→・・・
※一巻での名前の推移

最初の面影がねぇ・・・
野心家で名前が変わる度に役職が上がっているのも面白い。

名前と役職

法蓮房

京都にある日蓮宗の妙覚寺に出家し、法蓮房の名前を貰い僧侶になる。

松波庄九郎

妙覚寺本山を飛び出して、下界へ還俗したときの名前。
物語は、庄九郎として乞食をしているところから始まる。

奈良屋庄九郎

油問屋奈良屋の女店主、お万阿へ婿入りした時の名前。

庄九郎は金銭の悩みを解消することができたけど、
入り婿は嫌だなぁ、何か方法はないかなぁと思案する。

山崎屋庄九郎

商売で稼ぎ過ぎたため、油売りの元締めに眼をつけられ、奈良屋は二度と油を売れない身体に。
そこに庄九郎が店主として新たに油の販売権を手に入れ山崎屋として再出発することに。
従業員は喜んだ、お万阿も喜んだ。

庄九郎は、入り婿から亭主に昇格し、元奈良屋の全てを手に入れたのであった。

西村勘九郎

庄九郎「武士になるためには・・・」
安定していない土地を調べて、美濃を手に入れることを決める。

丁度良いことに、僧侶時代の友人が美濃で住職をやっているのでそこを頼り、
美濃守護土岐氏小守護代の長井利隆の家臣となることに成功。

そして、土岐守護の次男である土岐頼芸の謀反を手伝い・・・というか扇動し、
兄政頼を土岐守護の座から蹴落とし、頼芸に家督相続させることに成功する。

長井新九郎

長井利隆が病没するまえに家督を譲ってもらったため、長井姓を名乗ることに。
・・・ホントに病気で死んだのかな?

スケベ小説の側面

不覚にもレンゾー、奈良屋の女店主、お万阿を落とすための焦らしプレイに興奮してしまいました。
深芳野との心理戦も良いっすねー

感想

やっぱ、立身出世物語は面白いですね。

司馬先生の文体が良いのか、史実だからなのか、ご都合主義さを感じさせない点がいい。
ご都合主義が無いから、その分、しっかり下調べをして、我慢して、一気に動いて動いて・・・
と、泥臭く積み上げていく過程が楽しい。

このくらい相手の心理の風上に立って行動してようやく成果が得られるんだね・・・
心理戦の機微なんか全然わかんないよ・・・

あぁ~二巻が楽しみだ。
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作中のことば

庄九郎はおもった。
生のあるかぎり激しく生きる者のみが、この世を生きた、といえる者であろう。
(生悟りの諦観主義者どもは、いつも薄暮にいきているようなものだ。
わしは日の照る下でのみ、思うさまに生きてやる)

>生悟りの諦観主義者
ドキッ!
もっと魂を高温で燃焼させて生きねば・・・

庄九郎は、人間に運命があるとは思っていない。
シナ渡来の甘い運命哲学などは弱者の自己弁護と慰安のためにあるものだと信じている。

運命は自分で切り開くもの!
他人に決められてはいけない。

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